膵体~尾部・脾臓・脾静脈摘出手術後経過 2

術後3日目、再び中心静脈カテーテルからの痛み止が終了した。
ずっと続いているドレーンによる季肋部の痛みが徐々に強まっていくなかで、主治医から麻薬の持続皮下注射を提案された。
とにかく痛みがとれるなら何でも良いと応え、胸骨の辺りに刺入された。
薬が腹部から背部、腰へと広がっていく感覚と刺入部の痛み、知覚が無くなっていく違和感を暫くの間感じながら、徐々に痛みが楽になっていった。
ドレーンのチクチクとさ刺さるような感覚は続いていたが、痛みが和らいだ分、少しずつ動く事ができた。
術後4日目、ドレーンからの排液に膵液の混入がないと確認され、ドレーンが抜去された。
抜去時はなんとも言えない痛みと気持ち悪さがあったが、それまでのチクチクと刺さる感じも消え、痛みも楽になった。
しかし、今度は麻薬の副作用と思える目眩と吐き気が徐々に増してきて目も開けられず起き上がることも苦痛になり、麻薬の持続皮下注射を外してもらった。
数時間後、ようやく起き上がることができた。
すると、数回にわたって緑色の液体と唾液のような泡のようなものを嘔吐し、吐き気はかなりスッキリした。
その後、病棟内を2周歩く事ができた。
この日から食事も開始されたが、この日は食べることができなかった。
夜になり眠りにつこうとすると、硬膜外麻酔の効きすぎか口が開き舌根沈下のように気道が塞がり苦しくて目が覚めるということが繰返したため、硬膜外麻酔を止めてもらった。
翌朝まで痛みが増すことはなく、硬膜外麻酔も抜去してもらえた。
しかし、2~3日は薬の残ったような感覚が続いた。
術後5日目には洗髪をしてもらい尿留置カテーテルが抜去され、2日後の転院も決まる程順調に回復していった。
術後6日目、手術の映像を早送りしながら見せてもらった。
とても丁寧に処理しながらの手術に医師への感謝が込み上げてきた。
こうして順調に回復しているのはこのような丁寧さと配慮からだろうと思う。
この日、食事も問題なく摂れているため中心静脈カテーテルが抜去された。
術後7日目、食事も常食になり、自宅の近くの総合病院に転院した。


膵臓の病気 改訂新版 (専門のお医者さんが語るQ&A)

膵臓の病気 改訂新版 (専門のお医者さんが語るQ&A)

膵臓の内視鏡外科手術

膵臓の内視鏡外科手術

がん健診のすすめ ―外科医が訴える早期発見・早期治療の大切さ

がん健診のすすめ ―外科医が訴える早期発見・早期治療の大切さ

腹腔鏡下脾臓摘出術 (消化器内視鏡下手術シリーズ―標準的手技を学ぶ)

腹腔鏡下脾臓摘出術 (消化器内視鏡下手術シリーズ―標準的手技を学ぶ)